≪ 秘伝14.「年金」なぅ! ≫
「年金」=複雑。 ←このイメージには正しい。時代と共に制度変更が続く。
巷に「○○年金」の名称あまた。書店に「年金コーナー」有るがごとく、解説本多数が
複雑さの証しなり。・・・そして、具体的になると、条件も金額も私とあなたとでは違うのだ。
0.ひとくくりに「年金」と呼ぶが・・・・。
世の中に、「年金」というものは無い。面倒でも、他と区別がつくような名称を使おう。
★ 年金制度は3種だけ:
「1.公的年金」と「2.企業年金」と「3.個人年金」
----------------------------------------------------------
1-1.公的年金(3つしかない)
① 国民年金(自営業、②③以外の人)別名「基礎年金」
20歳以上~60歳未満の全国民が強制加入
② 厚生年金保険(サラリーマン)
自動的に、国民年金(=基礎年金)にも加入している
③ 共済組合(公務員)
自動的に、国民年金(=基礎年金)にも加入している
*共済組合とは、次の3つの総称
a.国家公務員共済組合
b.地方公務員共済組合
c.私立学校教職員共済
1-2.受給資格
25年間以上加入していること。つまり、①②③のどれかの保険料を25年間以上払った人。 特例もあるが、これが第一受給資格。
1-3.給付
「年金の給付」などと、あいまいな言い方をするから混乱する。
「年金」というものは無い。面倒でもちゃんと名称を分けないと給付が見えてこない。
ア.老齢年金給付(あなたが老後になった時に給付され
る)
イ.障がい年金給付(あなたが障がい者になった時に給付
される)
ウ.遺族年金給付(あなたが死んだ時に、遺族に給付され
る)
老後になった時の給付 | 障がい者となった時の給付 | 死亡した時の給付 | |
①国民年金 (基礎年金) |
老齢基礎年金 |
障がい基礎年金 |
遺族基礎年金 |
②厚生年金保険 |
老齢基礎年金 老齢厚生年金 |
障がい基礎年金 障がい厚生年金 |
遺族基礎年金 遺族厚生年金 |
③共済組合 |
老齢基礎年金 退職共済年金 |
障がい基礎年金 障がい共済年金 |
遺族基礎年金 遺族共済年金 |
・自営業の人(国民年金)は、基礎年金だけ給付。
サラリーマン(厚生年金保険)は、
基礎年金+○○厚生年金 を給付。
公務員(共済組合)は、
基礎年金+○○共済年金 を給付。
・本人の申請があり初めて給付される。
申請がなければ給付されない。
1-4.老後の給付時期<共済組合の場合>
60歳―「特別支給の退職共済年金」始
¦ ・・・生年月日、男女により給付は異なる
¦ 男S36以後、女S41以後 生れは給付無し。
64歳 「特別支給の退職共済年金」終
65歳―「老齢基礎年金」+「退職共済年金」始
¦
<終身>
1-5.老齢年金は3階建<共済組合の場合>
3階は、職域部分:H12年に計算方法が変更。
その差額を埋める共済組合独自の部分。
2階は、退職共済年金
1階は、国民年金(基礎年金)
------------------------------------------------------------
2.企業年金
会社がその社員の福利厚生として、民間の生命保険会社、信託会社等に委託している。
厚生年金基金 確定給付企業年金 自社年金 確定拠出
-------------------------------------------------------
3.個人年金
老後の資金が不安な人が、自分の選択判断で加入する私的な
もの。
即時終身年金保険 据置終身年金保険 介護割増年金付終身年金保険 即時定期年金保険 据置定期年金保険 即時夫婦年金保険 据置夫婦年金保険 終身年金保険付終身保険 夫婦年金保険付夫婦保険 終身年金 保証期間付終身年金 確定年金 有期年金 保証期間付有期年金 変額個人年金保険 終身年金タイプ 定期年金タイプ 夫婦年金タイプ 財形年金貯蓄 等
---------------------------------------------------------
4.まとめ
a. 上のように整理してみたのだが、間違っていませんよね
っ?(←少し気弱)
b. 制度はいいから、私の給付金額はいくらか、・・・と心せ
くのが人情。
だが、「本人が計算するのはほとんど不可能」「年金額
は役所に聞くのが一番」(「あなたの年金がすべてわかる」P.
90 自由国民社)の言葉通り、金額は年金事務所に足を運
んで聞こう。電話やPCなどではいけない。
相談に行っての、直(じか)話しが大事。
2006年の「消えた年金」事件以後、年金事務所の方々は
とても親切ですぞ。
c.【結論】このような陳腐な「秘伝」ごときに時間をかけてい
ては アカンッ! 一刻も早く近くの年金事務所か、年金
相談センター に行くべし! 以上。
「年金」。 本当にもらえるのかと、念を押したくなる「念金」。 炎上して灰とならなければよいがと、心配な「燃金」。 どうしてももらうのだという、粘り腰の「粘金」。 ・・・・されど「年金」。 オイラ、60歳、なぅ!